- B6/44p/¥400-
- 2021年4~8月にFANBOXで連載していたものを電子書籍(pdf)化
- 403adamski
序
『アルファからオメガまで』
――はじめから終わりまで。
人類はそのはじめをそうとは知らなかったろうし、その終わりもおそらく認識できない。
人類が宇宙へ散らばりきった後では、尚更。
あるひとりの人間が孤独の中に死にゆこうとするとき、それが人類の最期だと彼が知るすべはない。
わたしはこの星の最後の人類だが、この宇宙の最後の人類かはわからない。わたしにも、誰にも。
人類は、今もこの宇宙のどこかでその営みを続けているだろうか。
わたしが送り出した彼らはわたし以外の人類に出会うだろうか。
それまでに彼らはどれくらいの旅をするのだろう。
おそらく、わたしが生きているうちに彼らはここへ
→第一章